韓国傑作ドラマ批評(3):지붕뚫고 하이킥 (明日に向かってハイキック),2009年9月~2010年3月,MBC

◆オススメ度(★〜★★★★★):★★★★★

 

◆内容:
借金取りに追われ山奥からソウルに逃れてきてきた少女シン・セギョンとその妹が,とある中流家庭の家政婦として住み込みで働きながら経験する新世界と人間模様。 
 
◆感想:
個人的には,キム・ビョンウクPDの数あるシットコムの中で,一番好き。
*ちなみにもっと面白いのは,この前のシリーズの거침없이 하이킥(思いっきりハイキック)。
 
シットコムという枠組みの中に,恋愛・友情・家族・成長・挫折がダイナミックに描かれていて,いつも次の展開が気になってしようがない。泣きながら笑える。
 
一番気に入っている点は,ビョンウクPDの風変わりなちょっと後ろ向きの人生観。
 
最後に主人公二人が交通事故で亡くなってしまうのも,私にはロマンチックに解釈できた。現世では結ばれえない二人は,死の直前のほんの一瞬だけ,自分たちの気持ちを素直にさらけ出した。お互いの気持ちが通じ合った瞬間,死が彼らを永遠へと導いたのだから,少なくとも当事者の二人は幸せだったんじゃないかと。残された家族や友人たちはさぞかし残念で悲しく,虚無感に襲われただろうけど・・・