Frozen 2/アナと雪の女王 2(2019年)

 ◆オススメ度(★〜★★★★★):★★★★

 

◆キーワード:

#この秋冬一番の紅葉と雪景色

コミュニタリアニズム

 

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アナと雪の女王2(2019年)


 

◆感想(ちょっとだけネタバレあり):

 

アニメーションらしい躍動感と想像力で、これでもかとばかりに「風」「火」「大地」「水」と人との触れ合いが描かれる。

だから、なにも考えずただ画面をみつめているだけでも、楽しい。

これもその意味では、「パラサイト」同様、一種の娯楽ジェットコースタームービー。

 

 だけど、このDisney映画のすごいところは、ただ面白いだけでなく、主人公の一人であるアナの問題解決の方法論に、リベラルなコミュニタリアニズムの思想が色濃く反映されているところ。いつからDisney映画はこんなに進歩的になったのだろう。

 
たとえば、アナは、自分の祖父(王様)が犯した、環境と隣人コミュニティへの過ちを、自分の問題として引き受ける。アナが選んだ解決方法は、過ちを認め、祖父が隣人を騙して建設したダムを壊すことである。それによって、下流に位置する自分たちのコミュニティが水没することになっても、仲間たちを巻き込んで命がけでダムを壊そうとする。絶体絶命のところで、エルサが大活躍して、物語はハッピーエンドを迎える。
 
今回はエルサよりもアナの方が断然かっこいい!
自分と自分のコミュニティの尊厳を守りたいのなら、同じように他者と他者のコミュニティの尊厳を守らなければいけない。そのことを身を以て実践したからだ。そんなアナのかっこよさには、恋人も惚れ直さずにはいられない。内向きな女性が行動力ある男性に惚れるのではなく、逆に内向きな男性が行動力ある女性に惚れるところが、いい…
 
もう女の子にとって、愛や恋だけが人生のすべてではない。正義もまた、女の子が実現していく目標になった。